世界のエリートが集まるボーディングスクール

留学に興味がある人たちは、ボーディングスクールという言葉を聞いたことがあることでしょう。欧米の全寮制の中等教育学校のことで、親元を離れてさまざまな国から留学してくる子どもたちと寝食を共にし、集団生活を送っていくことで、学業だけではなく自立心や規律、モラルなどの精神も養うことができる教育の環境が整っています。イギリスのボーディングスクールでは、王室のプリンスが通ったり、スイスではベルギー王室やルクセンブルク公国、モナコ公国の王子が通ったりしています。特にスイスではアメリカやイギリスよりも世界各国からの留学生が多いため、より国際色が豊かになっています。

アメリカでは、上流階級の子弟の多くがボーディングスクールに進学する傾向が強く、自然や施設に恵まれた環境の中で小人数制のクラスでディスカッション中心の授業が行われ、そのほとんどの子どもたちが一流大学へと進学していきます。このような背景から、将来的に米国政財界の人脈を作ることができるため、新興国などの諸外国から政財界のエリートたちが、子息をアメリカのボーディングスクールに留学させる傾向があります。中でもテン・スクールズと呼ばれる最難関の10校に入学することを目指しています。イギリスではザ・ナインと呼ばれる9校が最難関と言われ、このようなエリート層が目指す学校として有名です。

日本では2009年に愛知県に初のボーディングスクール海陽学園が開校し、イギリスの名門校との交流を持っています。